フリーランスエンジニアという仕事を詳しく解説

好きな時に起きて、電車にゆられることなく自宅でゆっくりとお茶しながらし仕事をする。それが自宅でなくてもサイパンのリゾ-トでもかまない。それでいて、自分の仕事の成果は会社に不当に搾取されないので、かなりの高額が期待できる・・・といった快適な印象が先行してフリーランスエンジニアのことが良くマスコミでも取り上げられます。

実際にどうなのでしょう・・・?

改めて、フリーランスエンジニアという職業のメリット、デメリットを明確にし、それに向いている人について具体例を挙げてみます。

フリーランスエンジニアのメリット

会社に出勤して自分のデスクに座って朝他の社員と一緒に体操してから、仕事をするということは全く不要になります。仕事の内容が全てPCの中で完結するからです。

このことはコロナ以降、やたら増えた自宅でのテレワークとよく似ています。PCの中で完結しない業種、いわゆる役務提供型の仕事の場合、雇用の形態が変わってフリ-ランスになったとしても現場に体を運ばないといけないのでうま味がありません。

具体的には、機器の点検とか、指定場所の清掃とかになります。フリーランスエンジニアの場合そのような働く場所の制約がなく、どこにいても結果を出せばよいのです。そして仕事の進め方に関しても、納期さえ守れば自分のやり方、自分の進め方で実施すればよいのです。これがIT企業勤務のエンジニアの場合、細かいスケジュ-ルを与えられて、それを死守することが絶対の決まり事になります。

ところがフリーランスエンジニアの場合、自分で時間の濃淡を作ることができるので、詰めて追い込んで仕事をした後は、その反動で自分の趣味の為の時間として使うことも出来ますし、子育てとか親の介護とかに時間を回すことも出来るのです、そして、一つの仕事単位で出来高で報酬を手にするようになるので、年間通すとIT企業勤務のエンジニアと比較した時に、より高額の報酬を手にする場合が多いです。

フリーランスエンジニアのデメリット

フリーランスエンジニアのデメリットは、多くはメリットの裏返しになる場合が多いです。IT企業勤務のエンジニアと比べて高額の報酬を手にする場合は確実にあります。ただそれはコンスタントに仕事がある場合です。それはバブル時程ではなくても、各企業が業態を大きくしようとする動きがあるときはエンジニアの仕事は豊潤にありました。

ただ最近は若干肩下がりになっていて、連動してフリーランスエンジニア向けの仕事も量自体が減っています。そのため、現在の状況ではフリーランスエンジニアの仕事の収入は安定しないと言えるでしょう。

強烈なコネクションがあるとか、その人でないと出来ないソフトを仕上げるというような場合以外は、その事が大前提になります。そして悲しい事に、フリーランスエンジニアは世間の人たちが思っている以上に社会的信用がありません。会社というバックボ-ンの無いフリーランスエンジニアの社会的信用は、驚くほどありません。

だから、金融機関でローンを組むのが難しくなり、マンションの入居審査にも通りにくいです。フリーランスエンジニアを目指すならば、その前に自分の城は確保しておきましょう。

当然女性からは結婚相手として避けられることも当たり前のように起きます。会社員というのは社会的信用を無料でもらっていることを痛感することが多いです。それ以外に会社での教育環境がなくなるので自分でレベルアップをすることが必要になります。

業界のスタンダ-ドはドンドン変化するので、その対応も自分でしなければなりません。つまらない話ですが、健康保険は自腹ですから、会社員の時よりはかなりの持ち出しになります。

フリーランスエンジニアに向いている人、向いていない人

フリーランスエンジニアのメリットデメリットを考慮すると大体、フリーランスエンジニアに向いている人、向いていない人の人物像が見えてきます。フリーランスエンジニアに向いている人はずばり、自分を律することができる人ということになります。働く時間が自由になりますが、結果は出さないといけません。

だから、体調不良でも、気持ちが乗らなくても、自分を上司とか組織の代わりに看視して、あるいは、鼓舞して黙々と計画に沿って仕事をし続けることが求められます。つまり、強いメンタルのことということになります。

そして強い心を持っているだけではなくて、好奇心が旺盛で、スキルアップのための勉強を欠かさない人であることも大切なことになります。PCエンジニアの世界では、技術・知識の更新は欠かせません。

また、フリーランスエンジニアは何歳までかという議論も時々交わされます。それこそ昔はシステムエンジニアなどは30代いっぱいぐらいまでのイメージがあったようですが、今は40代や50代のエンジニアもたくさん活躍しています。彼らの長年のエンジニアとしての経験値が必要な案件もあり、ディレクション的な仕事をこなす人も増えています。

フリーランスエンジニアは新人からベテランまで様々ですが、フリーランスの場合は結果を出してナンボなので影の努力は評価の対象にならないということはしっかりと理解しておくことが必要なのです。